B型だもの。

分散化していく世界の片隅で。

イスラエルに出発する前、最も印象的だった言葉。「世界の中心はエルサレム」

「双方(ユダヤ人とパレスチナ人)の両方の視点を、現在、そして過去に遡って知るべきだ」と。

今回の滞在中、その言葉を実感したのは、エルサレム旧市街を訪れた時だった。

そして、ユダヤ教徒、キリスト教徒、ムスリム、アルメニア人地区、4つに明確に区分されている。

観光客向けの土産物屋の並ぶ通りを歩く。見上げると、狭い青空を遮るように、電線が絡み、洗濯物が干されている。
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かといって、境界線にゲートがあるわけでもなんでもない。

迷路のように込み入った小道を抜けて、別の区画に入る。すると、キリスト教徒向けの土産物(聖母マリアの絵やら)を売っていたのが、イスラム文化に変わる。扱っている食べ物も、匂いも違う。外国に迷い込んだよう。
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その様々な小径が絡み合う中に、嘆きの壁があり、キリストが十字架を背負って歩いたという道があり、その際に手をついた跡が壁に残る。イエス・キリストの墓。
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私が訪れた時には、「浅草寺の雷門みたい」と同行者が言い放ったほど、平和な観光地のように見えた。しかし、前日(3月18日)には、ここでパレスチナ人がイスラエル人警備員を刺殺する事件が起きている。

イエス・キリストが十字架に架けられ、昇天し、復活したとされる地。かつてバビロン捕囚から帰国したユダヤ教の人々が神殿を建てた場所。そして、イスラム教創始者である預言者ムハンマドが昇天したとされる地。
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ユダヤ教・キリスト教・イスラム教が共通の聖地を持ち、争い続ける。確かに「世界の中心はエルサレム」だ。

イスラエルはエルサレムを国の首都としているが、国連はじめ各国はそれを認めず、テルアビブに各国大使館を置いている。2017年、トランプ大統領がエルサレムを首都と認定すべく、駐イスラエル米国大使館をテルアビブからエルサレムに移すとして、物議を醸している。娘であるイヴァンカ夫妻がユダヤ教徒(すなわち、それはユダヤ人となる)ということもあるのだろう。まことに「世界の中心はエルサレム」、だ。

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