B型だもの。

分散化していく世界の片隅で。

クレイジーな人が好きだ。自身の内なる狂気を持て余している人、突き抜けている人が好きだ。

あまりに突き抜けすぎている荒木飛呂彦先生による、あまりに突き抜けすぎてしまっている人たちをモチーフにした本。

160の部屋、2000枚のドア、自宅を改築し続けて迷宮をつくり上げた未亡人。 14台のグランドピアノや数千節の書籍、マネキン人形や有刺鉄線で、豪邸にバリケードをつくり、数十年間引きこもり続けた挙句に死んだ兄弟。

偉人から無名の人物まで、実在の変人 6人を取り上げた漫画短編集。

唖然とするのは、彼らが心血を注いで取り組んだことが、一部の例外を除いて、ほとんど何の役にも立っていないということだ。けれども常人から見て何の合理性もない奇妙な行動は、彼らにとっては必然であり、生きる手段だったのだろう。

読み終わって感じるのは、不自由さと奇矯さ。そして、たかが数十年間をどう生きてもいいのだという、頭上にぽっかりと青空が広がるような、とてつもない開放感。




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