B型だもの。

分散化していく世界の片隅で。

朝起きて、TwitterNewsPicksでニュースをチェックする。Amazonには本や商品のレコメンド。私の購買や検索履歴に基づいているだけあって、興味を惹くものばかりだ。

Gmailを開くと、
メール中の語句にマッチした広告が表示され、Googleの検索結果ページもいつのまにか自分仕様にカスタマイズされている。仕事が終われば、NetflixAmazonビデオで好きな映画を見て、 iTunesで音楽を検索してダウンロードする。

気がつくと毎日、好きなコンテンツを見て、好きな意見ばかりフォローしている。

そんな中、サイバーエージェント藤田晋社長のAbemaTVについての戦略が新鮮だった。

――「受け身視聴」というコンセプトについてもう少し詳しく教えてください。
 
「自分で好きな動画を見つけろ」って言ったって、探すのが面倒くさいじゃないですか。頭の中に「あれが見たい」というのがないといけないですし。

 iTunes Store(音楽や動画を購入してダウンロードできる米アップルの提供サービス)の売り上げが伸び悩んだのを見て、「好きな時に好きなものを聞ける、見られる」って言っても限界があるなと思いました。

僕もiTunes Storeで音楽を買っていましたけど、自分で楽曲を選んで再生するのって面倒くさいんですよ。それよりもやっぱり、サブスクリプション(定額制配信サービス)が自動で出してきたものを聞く。そうした受け身のほうが人間、楽なんだろうなと。

探すのが面倒なネット動画を受け身で見る「AbemaTV」の新提案


この年末年始に週間アクティブユーザーが過去最高となる 514万人を記録したAbemaTV。インターネットテレビでありながら、なんと検索機能がない。番組表を見てザッピングして、受身でダラダラ視聴する仕様になっている。

インターネットの検索がここまで浸透し、その検索結果や閲覧履歴に基づいて、個人にカスタマイズされた情報に囲まれて生きていく時代。

いやおうなしに「関心がない」ものと出会う場は、むしろ価値になっていくのではないかと思う。既存のテレビはもちろんそうだし、書店の売り場や電車内の吊り広告もそうかもしれない。

誰かの興味を聞いて、検索結果を提供するのではなく、独自の世界観をつくりあげ、セレンディピティ(幸運な出会い)を提供する。

いわばカスタマイズではなくお任せというスタイルが、インターネットに限らず、サービス設計のひとつのモデルになっていくように思う。

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