B型だもの。

分散化していく世界の片隅で。

年末に流れてきたこの記事、面白かった(導入部以外)。

コルクの社員評価ポイントは「ツイッターフォロワー数」のみ(ゲスト:佐渡島庸平さん)【前編】
佐渡島:今、ツイッターをフォローしてほしいんですよ。会社の目標を「作家と社員全員のフォロワー数を増やす」にしてるんです。売上も何も見ないと。ここから2年間はツイッターのフォロワー数しか見ないとして。
澤本:そこが評価ポイントなの?
佐渡島:評価ポイントだし、会社の全ての仕事・業務がツイッターのフォロワーが増えることになってるかどうか、というチェックで。
なにこれ。賢すぎる。

コルクがこの手法をとるのは、SNSを活用したプロモーションを手がけているからという実利的な理由が大きいのだろう。しかし「ツイッターフォロワー数で評価する」というのは、けっこう普遍的な人事施策なんではなかろうか。

もしも「フォロワー数を伸ばせ」といわれたら、いっしょうけんめい施策を考えるだろう。打ち出すべきなのは、自分の持っているノウハウかもしれないし、おいしいごはんのつくりかたかもしれない。

インターネットの海に埋没しない、自分ならではの強みを考えること。いいかえれば、それは コモディティとして埋没しない「自分」をメディア化し、商品化するということだ。

もちろんリスクもある。社員の SNS利用の議論で、かならず出てくるのは「炎上リスク」。社員に好き勝手なことをいわせて、会社の信頼を損なったらどーするのかと。

個人的には、 LINE執行役員の田端信太郎さんに伺ったコメントが、ひとつの答えになると思う。
「インターネットでコミュニケーションを行うときに大事なのは、炎上のリスクをとっても得たい果実がなにかを知ることだ」
その果実とはなにか。「最も多く情報を出す人のところに情報は集まる」ということ、そしてファンを形成すること、共感を呼ぶことだと思う。

「一部上場」「創業○10年」というファクトよりも、キャラクターやストーリーによって信頼が形成される。その信頼は、FacebookTwitterといったSNSの中で増幅していく。

共感形成において、個人の発信力を活用できないことの方が、むしろ企業にとってリスクになっていくのかも。

ちなみに、わが社では以前、 SNSの影響度を測るKloutを伸ばすコンテストをして、上位者を表彰していた。「社員の発信力の総和が、組織の発信力になる」だそうな。 
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